多くの人は一度は経験したことがある「腰痛」。身動きは問題なく取れるけどじわじわと鈍痛が続くような腰痛からぎっくり腰のような突然の激痛で全く身動きが取れなくなるような腰痛など症状は様々です。
前者のような腰痛はデスクワークや車の運転など長時間続けている人に多く、このような腰の鈍痛や重だるさが長期間継続してしまう状態を慢性腰痛といいます。
慢性腰痛を予防・改善するには、腰に負担をかけない正しい姿勢をとることが大切でありますが、常に意識することも難しいのでできる限り楽に、そして無意識でも良い姿勢が取れるようにすることが腰痛予防になります。ということで、今回は「姿勢と腰痛」についてお話ししていきます。
身体の構造の腰痛の原因について
身体を支える脊椎(背骨)は、24個の椎骨、仙骨、尾骨が重なって構成されています。
このうち椎骨は頚椎、胸椎、腰椎に分けられ、横から見るとゆるやかなS字の弯曲を描いています。
中でも腰椎は上半身の体重を支え、生活している中で生じるあらゆる衝撃を吸収する重要な働きを担っているので、常に大きな負担がかかっています。そのため、上半身の体重の衝撃を吸収し負担を減らすように、腰椎は前方に弯曲しておりこの弯曲を「腰椎前弯」と呼びます。
実は、ほとんどの腰痛は、腰椎前弯が乏しくなるために起こります。
ちなみに人が二足歩行できるようになったのもこの腰椎前弯があるからと言われています。
腰椎前弯が乏しくなると腰に大きな負担がかかり、そして背中や腰が丸まった悪い姿勢を取りやすくなってしまいます。
その結果、腰部や背部の筋肉が常に引き伸ばされた状態や力が入った状態になりやすく、腰に鈍痛が生じてしまいます。
さらに長時間同じ姿勢を続けることで、特定の筋肉や関節に不必要な圧力がかかり、仕事や日常生活においても支障が出ることもあります。
悪い姿勢が原因で筋肉のバランスが崩れ、ある部分が弱まったり緊張しすぎたりすることも考えられます。
これが慢性的になると、腰痛が発生しやすくなる要因になります。
腰痛をタイプ別に解説してみよう
腰痛にはさまざまなタイプがありますが、今回は大きく3つにわけて特徴をみていきます。
①筋筋膜性腰痛(筋肉による腰痛)
筋筋膜性腰痛は筋肉の使いすぎ(過用・オーバーワーク)によって起きる筋肉痛であり、酷使した場所に炎症が起きた状態です。
運送業やスポーツをしている人など身体を動かすことが多い人や同じ姿勢を長時間続けるデスクワークの人にも多くみられます。
痛い場所が指で示せるほどピンポイントで痛みが出ることが多く、そこの付近の筋肉の硬さをダイレクトに押してあげると緩和する傾向があります。凝り固まっている可能性が高いので温めることで症状が緩和することもあるので、湯船につかって温めたり、ホットパックなども有効です。
②身体の前屈による腰痛(屈曲型腰痛)
床に落ちたものを拾おうと前かがみになった時など身体を前に倒した時に生じる痛みであり、この時に腰痛だけでなく下肢の痛みやしびれが生じた時には腰椎椎間板ヘルニアなどの疾患が疑われます(腰椎椎間板ヘルニアは過去のブログもあります)。
腰椎椎間板ヘルニアでは椎骨と椎骨の間にある椎間板から組織が出てしまい近くをはしっている神経を圧迫してしまう病態であり、場所や大きさによっては下肢のしびれや麻痺も生じてしまうので腰の痛みだけではない場合にはすぐに整形外科への受診をいくようにしてください。
③身体の後屈による腰痛(伸展型腰痛)
②とは逆に身体をそらした時に痛みを生じる腰痛で、こちらも腰痛だけでなくしびれや下肢にも症状が出た場合には筋肉以外の問題がある可能性があります。特に多い問題としては腰部脊柱管狭窄症や腰椎分離症といって何らかの原因で積み上げられている背骨の配列に以上が出てしまい、脊髄や神経を圧迫してしまったりする疾患です。こちらも腰痛だけでなく神経症状が出現してくる可能性が高いので、整形外科など専門の医療機関で検査・診断を受けることが重要です。
②と③に関しては筋肉の影響によって痛みが出現することも多いです。
そのため元々の姿勢と実際に動かす時の身体の動かし方・使い方によって腰痛が出現することが多いので、何が原因で痛みが出ているのかを判別していかなければいけません。
あとは腰痛になりやすい動作はできる限り避けるべきであり、まずその動作がどういう動作なのかを理解しておく必要があります。
特に重たいものを持ち上げる時のフォームは気をつけないといけません。
重たいものを持つ時はできる限り一人では持たないようにする、しかし誰もいない場合でお一人で持ち上げないといけない時には、まずは荷物と身体が離れすぎないように近づく、股関節・膝関節を曲げて中腰にならないようにする、手で引っ張り上げたりすると腰痛を引き起こすリスクが高くなるので全身で持ち上げる意識で行う、などちょっとした工夫が腰痛を起こさせないためには必要になってきます。
良い姿勢を獲得するには
不良姿勢によって腰痛がもたらされてしまうことは十分伝わったかと思いますが、それではどうやって良い姿勢を獲得していくのか、説明していきます!
まずは自分の姿勢が良い姿勢なのかどうかを確認することが必要です。
横から見た時に頭ー肩ー腰ー膝ー足と一直線になっている状態であれば良いですが、どこかが逸脱していたりすると部分的に負担が生じている場合があります。特に腰痛ということになれば猫背のような姿勢や骨盤の位置が全体より前に位置していたり、そり腰になっていたりと漠然と見ることができますが、そこを自分一人で確認することは難しい場合があります。
背中を壁にくっつけて確認する方法もありますが、もし気になる方はお近くのGenki鍼灸整骨院にご相談ください!
Genki鍼灸整骨院では姿勢と腰痛をもたらしてしまう原因部分の追求・そして根本的な解決に向けてのアプローチを完全オリジナルで行うことができます。意識することで改善することができればまだ軽症な方だと思いますが、長年腰痛に苦しんできた方の慢性的な腰痛については時間を要しますし、なかなかご自分で解決することが難しいです。
腰痛がありながらもどうにか生活や仕事をやってきた方は身体のいろんな箇所で誤魔化してやってこられたので、関節がずれてしまっていたり、正しい筋肉の使い方・動かし方が難しくなってしまっています。
その場合にはまずずれてしまった関節を元に戻し、理想的な姿勢や動作に近づけられるようにエクササイズを取り入れていきます。
痛みによってその姿勢を取ることが難しい場合には物理療法や鍼灸治療などを合わせて対処していきます。
最終的には無意識でも良い姿勢ができるような身体になること、環境にしてあげることがとても大事になっていきます。
腰痛を予防するには!?
今の腰痛が取れてよかった〜!と安心してしまいそうになりますが、気を抜くと腰痛が再発してしまう可能性があります。再び腰痛で悩まないためにも日々の予防やちょっとした工夫で防ぐことができます。
先述しているように良い姿勢になるためにエクササイズを行うことやいい姿勢を取りやすい環境にしてしまうことは非常に大切です。
どうしても腰痛が起きてしまう状況としては長時間同じ姿勢をとっての活動をしていた時です。
そこで忘れがちなのが「休憩を取る」ことです。
デスクワークや勉強をしている際も集中してしまったり対応していると忘れがちな休憩ですが、30−60分に1回程度立ち上がって軽いストレッチを行ったり、少し歩いたりするだけでも身体にとってはとても有効です。
少し動くことで血流の改善やリフレッシュにもなりますので、腰痛に悩まされている方は是非ともアラームなどを活用してこまめに休息を入れるようにしてください。
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