こんにちは!本日は「股関節の痛み」についてお話ししていきたいと思います。
皆さんは股関節の痛みを自覚されたり、今もなお痛みがあったりしていますか?
股関節は脚の付け根部分の関節で、人の関節の中でも一番大きな関節であり、人体で一番長くて太い大腿骨の丸い頭の部分(大腿骨頭)と骨盤の受け皿部分(寛骨臼:かこつきゅう)にはまり混む構造をしていて、自由度の高い球関節です。(人体でもう一つ球関節なのは肩関節!)
大腿骨骨頭と寛骨臼の表面は関節軟骨に覆われており、股関節の周りは筋肉や靭帯、腱などに補強され脱臼しにくいようになっております。
この組織が股関節を支えながらも安定してダイナミックな動きを可能にしています。
股関節は身体の中心部分にあり、上半身と下半身を繋ぐ関節としても重要です。
そのため股関節が機能しづらい状況となっていると全身に影響してしまう恐れがあります。特に近くの関節である膝関節や骨盤、脊柱など体幹には大きな影響を与えてしまうので、股関節をより使いやすくしておくことが大切です。
しかし、普段歩いている時でさえも股関節には体重の3〜4.5倍、階段昇降には体重の6〜9倍という負荷がかかると言われております。
では具体的に股関節が痛む怪我にはなにがあるのでしょうか。またその原因や対策方法などをご紹介していきます!
股関節の痛みをもたらす怪我とその原因
股関節の疾患には外傷性のものや先天性のもの、変形性のもの、自己免疫疾患のもの・・など様々あります。
先述したように股関節は日常生活動作をしていても高い負荷がかかりやすい関節です。
そのため少しの傷が普段の生活をしているだけで徐々に悪化し、最悪の場合手術が必要になることもあります。
代表的なものを今回はピックアップします。
①変形性股関節症
何らかの原因で股関節の関節軟骨が摩耗して変性し、股関節(大腿骨頭・寛骨臼)が変形する疾患です。
加齢や関節の使いすぎなどによって起こる「一次性変形性股関節症」と先天的に異常があることで起こる「二次性変形性股関節症」があります。
男性より女性に多く発症し、日本では二次性変形性股関節症が多かったですが、近年では一次性変形性股関節症が増えてきています。
先天的な異常では受け皿となる寛骨臼が浅くなってしまい大腿骨頭を十分に覆うことができないため、関節軟骨の狭い範囲に負担が過度に集中してしまったり、関節が不安定になるため代償的に動作を行うことで徐々に股関節周りの筋肉も落ちてしまってだんだんと変形が進んでしまいます。
初期の段階では、動き始めや立ち上がりの際に痛みがある程度で日常生活には問題ありません。
しかし進行してくると徐々に運動時の痛みが顕著となり、安静時にまで痛みを感じることがあります。
そして股関節の可動域制限も進んでいくことで足の爪切りや靴下を履くことが難しくなり、身の回り動作にも影響し始めていきます。
さらに変形が進むと足の長さが変わってきたり(脚長差:きゃくちょうさ)、生活することすらままならなくなってしまいます。
その結果手術を避けられない状況になってしまいます。
変形性股関節症の初期の段階で専門の医療機関に受診し、リハビリテーションや必要なケアを受けることができれば進行を送らせ手術が必要なくなることも期待できますが、誤魔化しながらも活動できてしまうからこそ介入が遅くなりがちです。
②大腿骨頭壊死
大腿骨頭壊死は大腿骨頭の一部の血液循環が遮断されてしまって大腿骨頭に血液が回らず大腿骨頭が壊死してしまう疾患です。
原因不明のものを「特発性大腿骨頭壊死」、原因が明らかなものを「症候性大腿骨頭壊死」に分かれます。
特発性大腿骨頭壊死は国の指定難病に指定されており、年間3,000人新規発症しているといわれています。
傾向としては膠原病などの疾患でステロイド治療を行っている方やアルコールを多飲している人に発症することが多いのが特徴です。
最初は自覚症状がほぼありませんが、壊死した部分は負担がかかれば徐々に圧潰してしまい、範囲が拡がっていってしまいます。
そのため症状がで始めた頃には圧潰が進んでしまっており、手術が必要な段階になっていることがあります。
30−50歳代に多く、若干男性に多く発症すると言われています。
できる限り手術は避けたいところですが、一度壊死してしまったり、圧潰してしまった骨頭は自力で治ることはないため杖などで股関節にかかる負担の軽減をはかったり、体重を増えすぎないようにコントロールしたり、股関節(骨頭)に負担にならないような動作を習得したりと制限をかけながら生活することが必要です。
そのため股関節に違和感を感じた時にすぐに医療機関に診察・画像診断によって早期発見することができ、手術を避けられる可能性があります。
③股関節唇損傷(こかんせつしんそんしょう)
股関節唇とは、くさび状の線維軟骨であり、受け皿である寛骨臼のふちを全周囲に縁取るようにクッションの役割を果たしています。
関節唇があることによって関節液の潤滑を保つことができ、関節の安定性を向上させています。
その股関節唇が何らかの原因で損傷し適切な治療を行わないと、変形性股関節症に移行してしまうリスクもあるため早期発見・早期治療がすすめられております。
股関節唇は何らかの影響で損傷されると、股関節を動かすと痛みが生じたり、違和感や引っ掛かり感、股関節を動かせなくなるロッキングという状態を引き起こします。また股関節がうまくはまっていないような不安定感を自覚することもあり、スポーツ動作だけでなく日常生活においても支障を及ぼす可能性があります。ちなみに股関節唇には神経が通っていることで、損傷を受けると痛みを感じることがあります。
変形性股関節症に移行する可能性が高いので早めの受診が望まれるのですが、レントゲンでは股関節唇が損傷しているのかは不明であり、MRIにて確認することができます。
股関節唇も損傷してしまうと自然に修復することはありませんが、病態を理解してリハビリテーションを実施することで手術は行わなくても症状が改善するとも言われております。
そのためにも確実な診断と適切なリハビリテーションが重要となります。またスポーツ動作において受傷機転となったと思われる動作がわかる場合にはその動作の修正が必要であり、そのままにしておくと再度損傷してしまう可能性が高くなってしまいます。
股関節が痛い!どうしたらよいのか
股関節を捻ってしまったり、股関節に痛みを生じたい際にはまずは医療機関への受診をおすすめします。
そこで確定診断を受けてから、リハビリテーションが必要になっていきます。正常に股関節が動かせなくなっている場合には、まずは正常域まではしっかり動かせるように可動域練習やストレッチが大切です。
また筋力が落ちてしまっている可能性もあるので、特に股関節周りの筋力強化は必須となっていきます。
すでに股関節の変形が始まっている場合には正常に動かすことが難しい場合があります。またご自身でどうリハビリテーションをしていけばわからない方はGenki鍼灸整骨院に是非ご相談ください!
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